野田俊作の補正項
             


政治集会(3)

2010年02月04日(木)


本日の読書
 東京MXテレビに「西部邁ゼミナール〜戦後タブーをけっとばせ〜」という番組があって、インターネットでも配信されている。その中で西部邁氏は、日米安保条約を読まないで60年安保運動をしていたことを認めていた。ちなみに彼は、安保闘争の時、全学連中央執行委員をしていた。安保条約を読まないままで暴れていたのは、彼だけではないようだ。佐瀬昌盛氏は雑誌『正論』の今月号に、次のように書かれている。

 「反安保闘争」に加わった全学連、総評、社共両党、大学教授、文筆家たちのほとんどは、安保条約そのものを読んではいなかった。その内容の吟味なぞしていなかった。人びとは「東条内閣の閣僚」「巣鴨帰り」の岸のいささか強引な事の運び方に腹をたてたのである。(p.227)

 これはむかしの話ではない。鳩山首相は「駐留なき安保」と言ったそうだし、福島瑞穂氏は「米軍基地の国外移転」と言っているそうだが、どちらも日米安保条約をちゃんと読んだことがないのは明らかだ。日本に基地をもつのは、安保条約に保証されたアメリカの権利なのだ。第6条に「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と明記してある。

 現在の安保条約はぜひとも廃止すべきだと思う。かつてはメリットがあったが、現在はデメリットの方が圧倒的に大きい。「利」ではなく、「義」から見ても、あれは恥ずべき条約だと思う。存在そのものが国辱だ。現在の安保条約を廃止するためには、どうしても憲法を改正しなければならない。つまり、子どもたちを戦場に送る決心をしないといけない。そうした上で、対等互恵の新たな日米軍事条約を結ぶべきだ。

 水曜日に秘書とそんな話をしていたら、「でも、母親は子どもを戦場に送りたくありません」と彼女は言う。「そうかもしれないが、ある子どもたちは戦場に行きたいかもしれない」と私は言った。「それでも母親は、子どもを戦場に送りたくありません」と彼女は言う。もっともなことだ。もっともなことだけれど、それでもなお、子どもたちを戦場に送る決心をしないといけない。

 いや、この次の戦争は、戦場と銃後があるわけではないかもしれない。スイス政府の『民間防衛』(原書房)には、

 今日では大規模な空挺作戦が可能なので、わが国土も瞬時にして戦場となることもあり得る。その場合には、どこで戦闘が行なわれるかを予知することはできないから、住民の疎開は不可能であり、かつ、無意味である。(p.53)

と書かれている。日本の場合には、空挺部隊よりも、在日外国人が問題だ。留学生などで日本に来ている某国人たちは、男子は兵役を済ませている。だから、少数の指揮官を日本に入国させれば、彼らは整然と軍事行動ができる。その証拠を、2008年5月に、われわれは長野で見た。特殊部隊と思われる恐そうなおじさんたちが、留学生と思われる若者たちを指揮して、チベット支援者にたいして組織的に暴力をふるっていた。私は当日仕事があって行けなかったが、行って現場を見ておくべきだったなと悔やまれる。

 軍隊の1個師団が1万人ほどだから、某国は日本国内で10個師団くらいはすぐに編成できるわけだ。彼らは戦車も飛行機も持っていないけれど、民間人を人質にとってしまえば、どんなことだってできる。自分を某国の参謀だと思って、日本占領計画を考えてみると、そう難しいことではない。「子どもたちを戦場に送りたくない」というような平和なことを言っている場合では、すでにないのかもしれない。

 ともあれ、この次の戦争は、どこか遠いところに戦場があるわけではなくて、いきなり本土決戦だ。それにたいして日本人は、まったくなにも用意ができていない。スイス政府の『民間防衛』は、ぜひ読んでほしい本のうちのひとつだ。軍人に対しては『軍人操典』という本が別にあって、『民間防衛』の方は、軍人以外のすべての国民のためのものだそうだ。万が一敵が攻め込んできたときに、一人ひとりの国民はどうすればいいかについて、丁寧にわかりやすく書かれている。せめてこれくらいのことを、日本国民も知っているべきだと思うし、できれば訓練を受けているべきだと思う。

 保守系の人々はしばしば徴兵制に言及するが、純粋に防衛的な意味から考えても、徴兵制は必要かもしれないと思うようになった。男子だけでなくて女子も18歳で徴兵をして、国家防衛のための基礎訓練を授けて、それが終わってから就職なり大学進学なりをする、という制度がいいかもしれないと、今は思っている。選挙権も、国防の義務と結びつけて考えると、きわめてわかりやすくなる。国防の義務を負わない外国人には、当然のこととして選挙権はないわけだ。

 下の写真は高市早苗議員だ。今日の話題とあまり関係がないけれど、美人おばさん議員をひいきして掲載しておく。